田中 肇研究室 ソフトマターの物理 東京大学 工学系研究科 物理工学専攻 東京大学 生産技術研究所 基礎系部門
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高分子・液晶・コロイド・膜・タンパク質液体・ガラス・ゲル光とソフトマター
流体系の相分離粘弾性相分離(高分子溶液)粘弾性相分離(コロイド・タンパク質溶液)粘弾性相分離(シミュレーション)ブロックコポリマーのミクロ相分離ぬれと相分離外場下での流体系の相分離(流動・温度勾配)スメクチック液晶の動的構造制御高分子溶液の動的臨界現象高分子鎖のコイル・グロビュール転移コロイドを用いた非平衡現象の直接観察コロイド系の新しいシミュレーション手法荷電コロイドの電気泳動荷電コロイドの凝集空間拘束下での膜の秩序化膜系の流動誘起相転移MLVの核形成・成長膜の相転移と構造形成液晶マイクロエマルションコロイド・液晶複合系液晶・等方液体系の相分離膜・コロイド複合系における自発的粒子分別

ブロックコポリマーのミクロ相分離

ブロックコポリマーのミクロ相分離 ソフトマターの特徴の1つに,その大きな内部自由度を利用した高度な秩序形成能力と階層性がある.例えば,液晶テレビは液晶の配向秩序を利用している.また,我々生命体は,タンパク質その他が複雑に秩序化・階層化して出来たシステムである.このようなソフトマターの中に,両親媒性ソフトマターと呼ばれる,性質の異なる分子を化学結合させた一連の物質群がある.両親媒性ソフトマターは,形態エントロピーと成分間の相互作用エネルギーの競合に起因した,様々な秩序メソ構造を形成することが知られており,基礎・応用の両方で大きな興味を持たれている.異種高分子を共有結合させたブロックコポリマーは,この両親媒性ソフトマターの代表例である.ブロックコポリマーは,相分離によって平板構造 (ラメラ),円筒構造 (シリンダ),球構造 (スフィア) 等の様々な周期的秩序メソ構造を形成し,その相分離過程は,周期構造の長さスケールが高分子の鎖長以下 (典型的には,10-100 [nm] 程度) であることから,ミクロ相分離と呼ばれている.我々は,このブロックコポリマーのミクロ相分離に着目し,そのダイナミクスに流体力学的相互作用がどのような影響を与えるかを調べている.

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